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サーモス日和 VOL.12 ケータリングとサンドイッチ Specialtycoffee&Food mamocafe  藤田 真由美さん 堀口 隆司さん

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ABOUT

自由が丘の住宅街で、スペシャルティコーヒーと体にやさしい創作料理の店「mamocafe」を切り盛りする藤田真由美さんと堀口隆司さん。コーヒーと好相性の栄養バランスを考えたボリューム満点のサンドイッチが人気で、ケータリングや絶品ロケ弁としても喜ばれています。

特別な料理ではなく、 飽きないおいしさ。 安心と幸せを感じながら 食べることを 大切にしていきたい

「自分たちがいいと思うモノ、コト、お客さまが望むモノ、コトをすり合わせながら柔軟に考えることを心がけています。自分たちにとっての食は幸せを感じる時間。日々、変わらず飽きずに楽しめる料理とコーヒーを提供していきたい」

いろいろな街でいろいろな人のライフスタイルと出会う、サーモス日和。最近気になることのひとつは、いろいろな人たちのライフスタイルと食のかかわりだ。「食べること」とみんなは、どう向き合っているのだろう。

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料理好きが高じてカフェの店主へ。コーヒー好きのパートナーと切り盛りする店ではサンドイッチが名物に

東急東横線自由が丘駅から徒歩7分、東急大井町線緑が丘駅から徒歩5分の住宅街に一軒家カフェ「Specialtycoffee&Food mamocafe」はある。藤田真由美さんが料理を、堀口隆司さんがコーヒーを担当するカフェがオープンしたのは2018年。ボリュームたっぷりのサンドイッチが評判となり、今ではケータリングやテレビ関係者のロケ弁としても喜ばれている。2019年からはじめたケータリングでは、150食もの注文が入ったこともあるそうだ。
「住宅街のこの場所を選んだのは、パンやコーヒー豆など食材の取引先が近いこと。そして、洗足や西小山で以前週末カフェをやっていたころのお客さまにも通ってもらえる地域だったことが理由です。自由が丘の繁華街からは少し離れていますが、近所にお住まいの親子、犬の散歩の途中で立ち寄ってくださるかた、また高齢者のかたにも来ていただけてうれしい限りです」(藤田さん)
1階をカフェとしてリフォームした一軒家は、もともと住居や調剤薬局として使われていた物件。それを床を下げてリフォームした結果、キッチンが客席よりも一段高く、まるで舞台のようになっている。

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「インテリアは赤と白がテーマです。店名のロゴにも赤を使ってもらっていて、文字のベースは濃い茶色。アルファベットのO(オー)の赤い部分は、コーヒー豆とドリッパーをイメージしていて、おもてなしの気持ちを込めた水引にも通じるマークをデザインしてもらいました」(藤田さん)
店名のロゴをデザインしたのは、藤田さんが前職でお世話になったという著名なグラフィックデザイナー。退職祝いでロゴのデザインを引き受けてくれたそうだ。
「数々の有名企業のロゴのデザインをされているすごいかたなので、とてもうれしかったです。普段は意見なんてできないかたですが、このときとばかりといろいろな希望を伝えてしまいました(笑)」(藤田さん)

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建築系の大学を卒業後、ゼネコンに就職をして住宅やマンションの設計にたずさわり、その後転職をして、店舗の内装のデザイナーとして活躍していた藤田さん。大型ショッピングモールのデザインを担当していたときには、出張続きの日々を過ごしていたそうだ。
「あるとき、そんな生活に疑問を持つようになりました。それで会社を辞めて、フリーランスで内装デザインの仕事をはじめました。食べること、料理を作ることが趣味だったのですが、そのころから仕事よりも趣味のウエイトが増していき、音楽イベントなどでケータリングをするようになりました」(藤田さん)

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当時の藤田さんは、音楽関係の知人のツテでCDジャケットやポスターなどのグラフィックデザインの仕事もするようになっていたが、グラフィックデザイナーには印刷の知識が必要と思い、製版会社に就職することになる。
「フリーランスでデザインの仕事をしていた経験で印刷の知識は多少ありましたが、基本をきちんと勉強したいという思いがありました。その後、デザイン会社に転職。お菓子やコーヒーのパッケージなどのデザインをしていました」(藤田さん)

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「mamocafe」のロゴのデザインを手がけたグラフィックデザイナーとは、このデザイン会社で出会ったそう。そして、このころから音楽イベントでのケータリングに加え、ポップアップスペースのようなところで週末限定のカフェの運営をすることになったという。当時付き合っていた堀口さんも手伝うようになり、藤田さんが料理を、堀口さんがコーヒー(ドリンク)を担当するという、今のお店のスタイルができあがった。

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藤田さんがデザイン会社に勤めていたころ、たまたま町を歩いていたときに見つけたのが間借りカフェの広告。週末の土曜、日曜が空いていたらやってみようと思い、2011年に日曜限定のカフェをはじめることになる。藤田さんが36歳、堀口さんが37歳のときのことだ。
「場所は東京・洗足。この日曜限定のカフェをはじめるときにコーヒー好きの堀口さんに一緒にやってみませんかと声をかけました」(藤田さん)

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パートナーとはじめた趣味の週末カフェ。こだわりの食材探しからさまざまな出会いが生まれることに

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そのころバンドを組んで音楽の仕事をしていた堀口さん(ドラムを担当)は、焼肉、無国籍料理、イタリアン、喫茶など飲食のアルバイトの経験はあったが、自分が飲食店の経営に関わることはまったく考えていなかったそう。「レストランやカフェでライブの仕事をすることが多くなり、自分だったらこんな飲食店をやってみたいという、イメージだけ膨らませて頭の中で楽しんでいました。当時からコーヒーは大好き。ただ、今と違って特にこだわりはなく、コーヒーならなんでもよかったですね(笑)」(堀口さん)

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そんな堀口さんは、その後、九品仏の「EBONY COFFEE」と出合いその味に衝撃を受けた。仕事の合間に店に通いながら、シングルオリジンといったコーヒーの奥深い味に目覚めることになる。
「日曜限定のカフェは趣味のようなものだったので、原価などはあまり考えず、自分の好きな食材を使った料理を作っていました。食材探しにいろいろなお店、人にも会いに出かけていましたね。サンドイッチ用のパンを焼いてもらっている『ネモ・ベーカリー&カフェ 武蔵小山本店』やコーヒー豆の焙煎をお願いしている『EBONY COFFEE』もこのころからのお付き合いです。メニューはお惣菜を8種類ほど用意したデリセットと、サンドイッチ、オムライス、ナポリタン、デザート、コーヒーなど。デザートはパティシエの妹が手伝ってくれました」(藤田さん)
洗足で2年ほど続けていた曜日限定カフェは、しばらくして隣駅の西小山に移転。そこで木曜と土曜限定のカフェを営業していた。その後も、知人のやっている店先でのイベント出店などを続けていた。

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ケータリングやロケ弁で人気のサンドイッチとお惣菜がセットになったボックス。店内やテイクアウトではサンドイッチの単品を提供している。
「最初はもう少しコンパクトなサイズのサイドイッチでしたが、だんだんと食べ応えのあるボリュームになっていきました。サンドイッチは、栄養バランスを考えたカフェのプレート料理を一気に食べたいという発想から生まれたもので、パン、主菜、サラダを組み合わせるイメージでフィリング(具材)を考えています。音楽のイベントやケータリングで手軽に食べられるようにと薄紙で包むようになりました。ケータリングではフィンガーフードを意識して4等分に切り分けています」(藤田さん)
フィリングは、切り分けたときに断面がキレイなシンメトリーになるように工夫しながら盛り付けているそう。サンドイッチを切り分けるのは堀口さんの役目。店内やテイクアウトでは、サンドイッチを切り分けてから、薄紙でキャンディ包みのようにして提供している。ちなみに、藤田さんの可愛らしいエプロンと帽子はお母さまのお手製だとか。

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たまごサンドイッチとBLTサンド

パンは「ネモ・ベーカリー&カフェ」の胚芽入りパンドミを使用。パンの風味が立つのが気に入っているそうで、パンにはそれぞれマヨネーズと粒マスタードをミックスしたペーストをぬっている。たまごサンドイッチに使われているフィリングのゆで卵はなんと2個半!(写真はその半分)。BLTサンドのベーコンもボリュームがあり、焼いて多少縮むことを考えて厚さは1.5㎝にしている。お惣菜はりんご入りキャロットラペ、ブロッコリーのごまあえとごぼうのサラダ。コーヒーは、オリジナルのマモカフェ(シティ・ロースト)とマモビター(フレンチ・ロースト)。

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しばらくはイベント出店を続けた二人は、その後お店を作ることを決心する。
かくして2018年に「Specialtycoffee&Food mamocafe」がオープン。店名の「mamo(マモ)」は藤田さんの愛称から名付けられたそうだ。
「『EBONY COFFEE』のかたとの会話の流れですぐ近くに空き物件があることを知り、具体的にカフェを運営する方向へ動くようになりました。結果的にその物件を借りることはできなかったのですが、『EBONY COFFEE』や『ネモ・ベーカリー&カフェ』に近い現在の一軒家との出合いがあり、カフェをはじめることにしました。洗足や西小山で提供していたメニューがあり、調理道具もそろっていたので動きはじめてからは早かったですね」(藤田さん)
オープン当初のメニューは、デリセットとサンドイッチ、デザートやコーヒーを中心に、オムライスやナポリタンなども。週末の住宅街をイメージしてデザートにエンタメ性を出そうとデコレーションをしたクレープや、ふわふわのパンケーキなどに力を入れていたこともある。創作料理も好みで楽しんでもらおうとお惣菜を選ぶスタイルにしていたが、選ぶのが難しいという声があり日替わりで料理を提供するように変化していったという。

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カフェの店舗を持つことを決心。目指すのは、自分たちがいいと思うモノ、コトを提供すること

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「食の仕事に携わるようになって一番大切にしていることは、自分自身が本当にいいと思うものをお客さまに提供すること。そして、来てくれるお客さまが求めていることに耳をかたむけることも大切であると気づきました。料理は出来たてが一番おいしいと思っていましたが、2019年にケータリングをはじめて作りおきでもおいしいものがあること、さっと食べられるスピード感を求めるお客さまもいらっしゃることに気づくことができたのは大きかったです」(藤田さん)
現在、コロナ禍の影響でテイクアウトにも力を入れるようになり、ケータリングやロケ弁などで提供していたサンドイッチをショーケースに並べるようになったところ、このサンドイッチを目当てに訪れるお客さまが増えたとも。
「会社や美容院だと思われることが多かったのですが、サンドイッチを並べたことで何屋さんかわかるようになったようです」(藤田さん)
名物のサンドイッチは、店内で10種類以上の味を楽しむことができる。

これからの夢はデパートの催事場での出店。撮影現場に出向いて淹れたてコーヒーも楽しんでもらいたい

ケータリングを年中無休で受け付けているため、何もしない日はほとんどないという藤田さんと堀口さん。堀口さんは現在も音楽活動を続けていて、休日にはその音楽仲間と交流したり、ジムに通っているそうだ。
「ケータリングの注文が入ったときには、早朝から深夜までカフェで作業をしています。少し時間ができたときには、自転車でさっとジムに出かけてトレーニングをすることもありますね」(堀口さん)
ジムでトレーニングをしているというと、糖質制限やプロテインなどで体づくりをしていると思いがちだが、堀口さんはひと通り試した結果、基本的に日々の食事をバランスよくとれていれば、体調、体型が整うことを実感。野菜好きの藤田さんと生活するようになり食事の重要性に気がついたという。
「昔は食べるものがかたよっていてガリガリだったのですが、運動をして食事を見直すようになってから体調がよくなり、バランスのいい体型を保つことができるようになりました。コーヒーも体に負担のないやさしい味わいの豆を選んでいます。うちのカフェの料理を食べていれば健康的になることを提示したくて、自ら実践しています」(堀口さん)
音楽活動を続けているのも音楽が好きであることが一番の理由だが、幅広い年代の音楽仲間との交流から新たな出会いが生まれ、カフェの仕事にもつながっているのだという。
「ここにお店があることで、学生時代の友人が訪ねてきてくれたり。町のありかたもゆったりしていて、自分たちに合っているように思います」(藤田さん)
そんなお二人のこれからの夢は「デパートの催事場に出店すること。そして、ケータリングやロケ弁当ではサンドイッチの提供しかできないので、撮影現場などに出向いて淹れたてのコーヒーも一緒に楽しんでもらえたらうれしいですね。豆の種類や温度の違いで味わいが変わるコーヒーの魅力も伝えていきたいと思っています」(藤田さん、堀口さん)

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Specialtycoffee&Food mamocafe  藤田 真由美さん 堀口 隆司さん

VOL.12 ケータリングとサンドイッチ Specialtycoffee&Food mamocafe  藤田 真由美さん 堀口 隆司さん

藤田真由美さん/1974年東京都生まれ。ゼネコンで住宅やマンションの設計、店舗の内装のデザイナーとして活躍後、フリーランスの建築デザイナーを経て、製版会社、グラフィックデザイン会社に勤務。休日にイベントへの出店や、週末限定のカフェを手がけるようになる。パートナーである堀口さんとともに2018年、「Specialtycoffee&Food mamocafe」をオープン。
堀口隆司さん/1973年神奈川県生まれ。バンドを結成し、ドラマーとしてライブハウスやイベントなどでの演奏活動をはじめ、現在もカフェの運営と並行して音楽活動を続けている。2011年に藤田さんがはじめた週末限定のカフェにコーヒー担当として参加。パートナーである藤田さんとともに2018年、「Specialtycoffee&Food mamocafe」をオープンする。
お店のインスタグラム @mamo.cafe
堀口さんのインスタグラム @drums_horiguchi

LOCATION 東京都目黒区

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PHOTOS:SHIN-ICHI YOKOYAMA

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