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「ホテル クアビオ」オーナー 宮田喜代美さん 群馬県吾妻郡草津町

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ABOUT

自身のからだの不調をファスティング(断食)とマクロビオティック食(玄米菜食)で克服した経験から、2009年、群馬・草津温泉に心身の健康を取り戻すリゾートホテル「ホテル クアビオ」を開業した宮田喜代美さん。「温泉で心身ともにくつろぎながら、胃腸を休めることでデトックス効果を高める」という新しいリゾートスタイルが、美容と健康を気遣う人たちの共感を得て、支持されています。

食べない健康法との出合い。からだが元気になることで、心も前向きに

「自分のからだの声が聞ける環境を作る。それが仕事であり、日々心がけていることです」

いろいろな街でいろいろな人のライフスタイルと出会う、サーモス日和。最近気になることのひとつは、いろいろな人たちのライフスタイルと食のかかわりだ。「食べること」とみんなは、どう向き合っているのだろう。

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仕事中心の日常から、ライフスタイルの変化をもたらしたファスティングとの出合い

アメリカ・ボストンの大学を卒業後、アジアやヨーロッパのリゾートホテルに勤務し、30歳で帰国した宮田喜代美さん。ファスティングをはじめたのは、精力的に仕事をこなしながら、病院に通っても治らないからだの痛み、不調に悩んでいた40歳のころだったという。
「18歳から30歳まで海外暮らしで、仕事をするようになってからも世界中を飛び回っていました。今振り返ると食生活に気がまわっていなかったように思います。健康志向という考え方もまだなかった時代、特にからだを気遣うこともなく、40歳を前に婦人科系の病気でつらい症状が出始めました」
西洋医学では改善されないため、鍼治療、漢方、気功、健康食品などありとあらゆる方法を試したそうだが、1ヶ月の半分は家にこもる生活が続く。

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「そんなとき本屋さんの健康本のコーナーで出合ったのが、イシハラクリニック院長・石原結實(いしはら・ゆうみ)先生の断食に関する本。食べないだけでからだの不調が改善される、ということを知りました。その後、縁あって診察を受けることができ、『治りますよ』と言ってもらえたときは本当にうれしかったですね。それから石原先生がすすめるマクロビオティック食と、月に3日間のファスティングをする生活が始まりました」
症状がよい方へ転ずるとき、一時的に体調が悪化する好転反応のつらい時期を乗り越え、日ごとに痛みや不調が軽くなるのを実感。からだが元気になることで、心も前向きになっていったといいます。

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自分のからだの声を聞く大切さを知り、「ホテル クアビオ」を開業

心身ともに健康を取り戻してからは、マクロビオティック食と月に3日間のファスティングで体調を維持。症状が劇的によくなったことへの好奇心もあり、健康やからだ作りのための勉強にも力を入れていく。
「健やかなからだと心は、食事、運動、環境によって作られることを身をもって感じたので、からだによいと言われるローフード、ベジタリアン、ヴィーガンなどの食事をはじめ、ヨガやピラティスといったトレーニングも体験しました。この経験が『ホテル クアビオ』の立ち上げのきっかけにもなっています」

宮田さんが健康を取り戻す過程を見てきた事業家のお父さまのすすめもあり、2009年、群馬・草津温泉にリゾートホテル「ホテル クアビオ」を開業。「クアビオ」という名前は、「治癒、回復、治療」を意味するドイツ語のKURと、「生命」を表すギリシャ語のBIOSを組み合わせたもの。宮田さん自身が体験して、納得した食事やフィットネス、エステティックを提案している。
「父の仕事の関係で縁のあった草津温泉で開業することになりました。温泉につかりながら胃腸を休めることでデトックス効果を高め、美と健康の活性化を促す。そしてリラックスできる空間作り。『自分のからだの声を聞くことができる環境』と『自分が行きたいと思う場所』が私のホテル作りのテーマです」

自分自身がまた行きたいと思える、心からくつろげる空間作り

緑に囲まれた2000坪の敷地に建つ「ホテル クアビオ」は、客室11室、レストラン、暖炉のあるラウンジ、フィットネスルーム、フィンランド式のサウナと源泉かけ流しの温泉で構成。宮田さん自身が滞在をして印象に残っている海外のホテルの環境やサービスをイメージしながら、心身をリセットするためにふさわしい設備やインテリアを追求した。
「タイの『チバソム・インタ―ナショナル・ヘルスリゾート』やフィリピンの『ザ・ファーム・アット・サン・ベニート』といった滞在型スパのような環境、サービスを目指しました。『ホテル クアビオ』は、病気の治療をするところではないので、あくまでも心地よい空間と、マクロビオティックに基づく食事でからだの中から変える提案なのですが、常に『自分がゲストだったら』という目線で考えています。お客さまが交流できる場所を、とデザインした大きなガラス窓のあるラウンジも、雨でも、雪の日でも、季節を問わずゆっくりと景色が楽しめるようになっています。カモシカが顔を出すこともあるんですよ」

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ホテルの宿泊プランにはファスティングとマクロビオティックがあり、ファスティングの場合の食事(基本の2泊3日)は、朝食と昼食が有機人参ジュース2杯と自家製梅干し、有機三年番茶。夕食はそれにプラスして具なし味噌汁。さらに空腹時のお守りとしてジンジャーティーや黒糖、ショウガ葛湯が用意されている。最終日には胃腸に優しい補食(回復食)として玄米のお粥、黒ごま塩、梅干し、甜菜糖で煮た花豆、大根おろし、味噌汁に有機三年番茶を提供。「ファスティング後にはからだが必要とする食事量が自然と感じられ、薄味でも満足できるようになります。マクロビオティックの食事の内容はシェフにおまかせしていますが、東京で話題になっている食材などの情報交換をしながら、メニューを常に進化させています」

ふだんの食事は、人参ジュースをベースにした1日1.5 食の食生活

宮田さんの仕事場は、ホテルの運営をしている東京の事務所がベース。月に2回、車でホテルに出かけて、お客さまの対応、スタッフとの打ち合わせをしている。月の大半を過ごす東京での食事も、ホテルで提供している内容と考え方は同じだ。
「ふだんの食事は、1日1.5食(夕食1食+主食を抜いた昼食0.5食)を基本にバランスを考えながら調整しています。朝は排泄の時間なので食べないほうがいい、という石原先生の教えから、低速ジューサーで作る人参ジュースが朝ご飯。有機・無農薬栽培の人参に有機のりんごジュースとレモン汁を少し加えていて、ホテルで提供しているレシピと同じです。良質なビタミンとミネラルが取り入れられる自家製の梅干しも毎日1粒食べるようにしていますね。昼食は、前日の夕食の残りのおかずや、野菜を保存容器に詰めて持参。夕食は、マクロビオティック食を基本に、体によいものを心掛けていますが、仕事関係や友人とのお付き合いもあるので、そこは臨機応変にしています」
飲み物もデトックス効果のあるものを用意していて、シナモン水(シナモンスティックをミネラルウォーターに浸したもの)や、有機の三年番茶、ホテルオリジナルのハーブティーなどを水筒に入れて持ち歩いている。

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東京の事務所には野菜中心のお弁当を持参することも。テイクアウトの場合はチョップドサラダのお店を選んでいるという。

マクロビオティックのお弁当

カポナータ、蒸し野菜(グリーンアスパラガス、モロッコいんげん、そら豆、蓮根)、ミニトマト、わさび菜、赤水菜、ルッコラ、つるむらさき、キウイフルーツ、ブルーベリー、鞍掛豆、ひじきのサラダ、玄米、赤米、自家製梅干し

「クアビオ」を通して草津温泉に貢献していきたい

群馬・草津町に通うようになり、地元の人との出会いも増えてきたという宮田さん。農薬・化学肥料不使用栽培で野菜を生産している「草津高原自然農園サマーホリデイズスカイ」の倉持壮さん、静さん夫妻とも、レストランで使う野菜の仕入れをきっかけに親しくなったのだとか。
「倉持さん夫妻はもともと東京で仕事(ご主人はカメラマン、奥さまはスタイリスト出身)をされていた方だったので、外から草津に来たもの同士、話しやすかったというのはあります。ご主人の壮さんが体調を崩されたことで農薬・化学肥料不使用栽培の農業を始めた、という経緯も共感が持てました。自家製の酵素で土壌を豊かに育てる土作りにこだわっていて、草津に雪が降る冬の間はタイに拠点を移し、その土壌作りの指導をしているそうです」

歴史ある温泉町だが、若い世代の中にはスポーツ選手として外に出た人たちが地元に戻り、「ホテル クアビオ」のインストラクターを務めている人もいる。
「草津がもっとオープンになっていくといいですね。今までもヨガなどのイベントは開催してきましたが、草津温泉に貢献できる『クアビオ』発のイベントをこれからも企画していきたいと思っています」
宮田さんの好奇心旺盛な笑顔から、心とからだのバランス、人との出会いの大切さを教えてもらった。

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宮田喜代美さん

VOL.04 健やかなからだと人参ジュース 「ホテル クアビオ」オーナー 宮田喜代美(みやた・きよみ)さん

ファスティング(断食)のできるホテルとして注目を集める「ホテル クアビオ」オーナー。自身のからだの不調をファスティングとマクロビオティック食(玄米菜食)で克服した経験から、2009年、群馬・草津温泉に心身の健康を取り戻すリゾートホテル「ホテル クアビオ」を開業。「温泉で心身ともにくつろぎながら、胃腸を休めることでデトックス効果を高める」という新しいリゾートスタイルが美容と健康を気遣う人たちの共感を得ている。

LOCATION 群馬県吾妻郡草津町

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PHOTOS:SHIN-ICHI YOKOYAMA

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