蓮を摘む夏の日

  • 2025.09.23
  • 401
  • 6
この夏、蓮池に入って蓮の花や実を採るという素敵な機会に恵まれました。
新潟のとある温泉宿の池で、温泉が流れ込んだ水面は蓮にとって最高の条件だったようで、気づけば一面が蓮池になっていました。見事に咲き誇る蓮の花に心奪われ、「欲しいな」と思っていたところ、「採っていいよ」と声をかけていただき、少し分けていただけることになりました。ありがたや、と思わず口にしてしまうほど嬉しいことでした。
蓮池に足を踏み入れた瞬間、子どものようにはしゃぐ気持ちになり、胸が高鳴りました。歩みを進めると、はすの花のなんとも上品な香りに包まれます。ゆりやバラのように強い香りではなく、淡くほんのり甘い香りです。花の中を覗けば、鮮やかな黄色のはちすがあり、まるで和菓子のよう。自然がそのままこの色と形を生み出していることに、ただただ驚かされます。
葉や花を切ってみると、断面はまさしく蓮根の断面。「よく考えれば当然よね」と思いながらも、新しい発見に心が躍ります。意外だったのは茎がトゲトゲしていて腕に引っかかること。近くで見て、触れてこその体験でした。
こちらはベトナムの市場で売られていた蓮のブーケ
東南アジアでは、花も茎も実も食べられると聞き、ぜひ試してみたいと思いました。けれど、この時期の茎はやや硬く断念。花は香りづけに使われることが多いそうで、初心者の私には少し難しそうに感じました。そこで今回は蓮の実をいただいてみることにしました。
はちすの中から実を取り出し、外側の硬い皮を剥くと、ピーナッツのような姿が現れます。半分に割ると中から緑の新芽があり、これは苦いため取り除きます。単調な作業ですが、一人でやるよりも仲間とおしゃべりしながら手を動かすほうが楽しく、時間も心地よく過ぎていきます。
生の蓮の実はほんのり甘く、えぐみも少なく、花の香り同様にとても上品な味わいでした。今回は鶏肉とエビ、そしてレンコンを合わせ、塩炒めにしてみました。醤油などの強い調味料では香りを損なってしまいそうだったので、仕上げは塩のみでシンプルに整えました。
蓮の実(蓮子/はすの実、英語では Lotus seeds や Lotus nuts)は、東アジアから東南アジアにかけて古くから薬膳・漢方・アーユルヴェーダにおいて「滋養強壮の食材」として親しまれてきたとか。優しい味わいには隠れた効能もあるのですね。
日本でも乾燥させた蓮の実は比較的入手しやすいので、もし見かけたらぜひ一度試してくださいね。


この記事へのコメント


蓮って凄い植物なんですね!
初めて蓮の実を見て驚きと感動です☆
食べてみたいです!


きんた

自然の造形て、すごいですね


ゆらん

ハスの実が食べられるなんて初めて知りました。


コレステロール

ハスの実食えるとは!


そやてる

びっくり、仰天
蓮の実が食べられるなんて、全く知りませんでした。
食べてみたいですね。本当に。


タイブレーク

蓮の実が食べられるのは知りませんでした。


さっちも

ハスの実のスープ、とても食べてみたいと思いました。


ガチャピン

驚愕しました。


江戸っ子

ハスの実って食べることができるのですね。
タネの抜けたハスの実は、ドライにして楽しんでいました。


サーモス人間

共感しました。


おこめ

知りませんでした


きょん

蓮の実食べてみたいです!


ほな

神代植物公園の大温室に立派な水連があります。でも手入れが大変です。池の中に入り手作業で手入れをされています。そのかいあって立派な水連が見事に咲いています。


hirune

千秋公園に蓮の池があって渡れるようになってますが
今度花をめでたら食でたのしめればいいのに


mako

蓮の花がキレイです!
蓮の実のことは知らないことが多かったので、
興味深く拝読致しました。


定年ゴルファー

65年前の小学生のころ、通学路に蓮沼があり奇麗に咲いていた記憶がよみがえりました!!


たかっち

ハスの茎は、食べた事がありますが実をこんな風に食べるって、初めて知りました!


かぐや姫

貴重な追体験をありがとう
いつか私も食べてみたいな


ポンちゃん

蓮の実は食べたことがありますが、蓮摘みは未体験です。機会があれば是非やってみたい物です。


ぽんで

なんか幸せな気持ちになれました


さーもん

蓮の実、案外ハードルが低くてびっくり❕試してみたいです。


コーヒーブレイク

自分ではなかなか体験できないハス摘み、食い入るように写真を見ました!


かおるん

蓮の実があって、食べれる事は知らなかったです。
どんな味か食べてみたいです!!
乾燥させた蓮の実を探してみます。

ニックネーム

※投稿時にこちらの名前が表示されます。
※投稿にはニックネームの登録が必要です。

コメント投稿にはログイン・
ニックネームの登録が必要です