おんせん県の流儀

  • 2024.04.09
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「出張を楽しい旅にする」これは僕のテーマです。もちろん自前の出張の時限定ですが、どうせ行くなら身銭も追加して楽しく旅をした方が豊かになるのは間違いない!(…と、勝手に思っています)
飛行機を降りると「ようこそ、日本一のおんせん県おおいたへ。」という大きなのれんが迎えてくれます。いつもこれを潜ると旅気分にモードを変えてくれます。「仕事の後は温泉とうまい酒!」と心に決めてまずはちゃちゃっと業務を終わらせました。
ポイントを活用して少し良い席へ。空間とサービスの贅沢をすると、「それに見合う人にならないとなあ」と少し反省してしまう…。
大分空港にきて最初のウェルカムサインが「おんせん県」ののれん。ちょっと嬉しい。
大分駅から僕の旅が始まります。旅の時間は1日。何をするかは全く決めていません。一番贅沢な旅は、気分と出会いで旅をすることです。ひとまず知り合いが小さな頃から通っている洋食屋さんでハンバーグランチ。地元の方でいつもいっぱいのこのお店は、手抜きのない手作り感があってうまい!胃の中に入っていく度に心の角が丸くなっていくくらい、とろける旨さがあります。
大分駅前ではキリシタン大名、大友宗麟公がお迎えしてくれる。
ローカル洋食って、食べると幸せな気持ちになれます。
ランチで心地良い眠気が迫ってくる幸せなタイミングに、湯布院の蛙乃湯へ。本州にいるときはあまり温泉に入りたいとは思わない、つまり温泉の楽しみ方がへたくそな僕ですが、九州に行くとなぜか温泉に入りたくなってしまいます。
その理由は貸し切り湯(家族風呂)文化です。九州は貸し切り風呂だけしかない日帰り温泉施設もあるくらいで、もう、当たり前のように昔からたくさんあります。これを楽しむのが“おんせん県”の流儀ではないかと僕は思っています。
たくさんのカエルが並ぶ受付でまずは手続き。
ホテルの部屋ように、自分の温泉を探す感じが楽しい。
受付でお金を払うと鍵を渡され、指定された部屋へ向かいます。小さな着替えスペースにある少し固い引き戸を開けると、自分だけの小さなお風呂が現れます。まだ空っぽの浴槽に栓をして、指定のコインを入れたら新鮮な温泉が浴槽にどんどん注がれていきます。気をつけないといけないのはお風呂の温度。ほどよく水を足さないと、せっかくの湯船に熱くてすぐには入れません。これは初めて貸し切り風呂に入った時に学んだ大失敗です。
空っぽの温泉。こんな光景は温泉無い県生まれと育ちの僕には新鮮です。
ジャバーッと吹き出る温泉。ほんの5分程度で満タンになりました。
「今回は、順調に貸し切り風呂の所作を楽しめている!」少し嬉しい気持ちで落ち着きをなくした僕は、勇み足でお湯が溜まる前に裸になってしまいました…。次回への学びが増えた裸の僕は、そのまま待つこと数分、お湯が溜まるのを待ちます。
身体を流してたまった湯船にドブン!冷えた身体にシビれるような電撃が走り、その後でジワーッと温泉の温かさが身体の表面、そして内部まで染み込んでいきます。プハーッという間の抜けた声と共に、頭のてっぺんから古い魂が抜け出して、身体のどこかから新しい魂で満たされていきます。
本当は由布岳を望みながら…の予定だったけど今日は残念ながら曇り空。でも、まあ、温泉で入れ替わった新しい魂の僕はもうそんなことはどうでもいいみたいだ。身体から湯気が昇る身体を小雨で冷やし、炭酸飲料をゆっくり飲む。はい。完成です。これぞ日本の幸せな時間!
東屋の焚き火エリア。自販機の炭酸達が僕を呼んでいます。
仕上げは大分市内の居酒屋へ。シャンプーの後のトリートメントのような、洗車後のワックスのような、つまり、これがあると仕上がる僕のルーティーン。僕にとってのおんせん県の流儀みたいなものです。つまみを少しと生ビール、そして人々とグラスが奏でる騒音は、仕事なんてしていたっけ?と全てをリセットしてくれました。
もう、テーブルに置かれたこの景色があまりにも幸せ。
翌朝は大分駅からバスで空港へ移動して帰路へ。バス待ちの間はたくさん並んだスーツケースをぼんやり眺めてバスに乗車。帰路の時間にモードをゆっくりと仕事モードに切り替えていきます。さて、次はどこで旅をしようかなあ。
目の前に並ぶスーツケースたち。どこに旅立っていくのだろう?
流れる緑を見ながら、さよなら大分。また来ます。


この記事へのコメント

ネコ太郎

行ってみたいです!

みみたろう

温泉行ってみたいなと思いつつまだ挑戦できていません。

ほな

全県低山表を作ってください。大阪は天保山とか。

ゆらん

母と一緒に温泉でのんびりしたいなぁ~

ビビコン

貸し切り風呂良いですね〜
ゆっくり浸かりたいです。

  • 長谷部 雅一

    貸し切り風呂は、教えていただいてからあると必ず立ち寄ってしまいます 笑
    本当に気持ちよいので機会がありましたら是非!

ほな

ご家族でいかがですか。

  • 長谷部 雅一

    家族もいいですけど、ひとりがまたいいんです 笑

チャロパパ

温泉行きたい

  • 長谷部 雅一

    まずは銭湯からでもゆっくり浸かりに行ってみてください〜

ネコ太郎

美味しそう!

  • 長谷部 雅一

    その土地の食は何を食べても満足度が高いです 笑

ぴろるん

癒されます!!

  • 長谷部 雅一

    そう言っていただけると嬉しいです。
    ありがとうございます。

おこめ

いいですね〜

  • 長谷部 雅一

    ありがとうございます!

ほな

別府温泉はどうですか。

  • 長谷部 雅一

    別府も行きました!
    あそこは町自体素敵ですよね!

だあきち

写真見てると、こっちも楽しくなります。温泉いいですね~!

  • 長谷部 雅一

    そう言っていただけると書いたかいがあります!
    また楽しんでいただける原稿書かせて頂きますね。

江戸っ子

魂の入れ替えに行きたいな~

  • 長谷部 雅一

    江戸っ子さんにとっての魂の入れ替えは何ですか?
    ぜひ入れ替えに行ってくださいませ〜

はる326

のんびりできそうですね。

  • 長谷部 雅一

    実際はそんなに長い時間ではないのですが、
    それでも心はのんびりできました〜

チャロパパ

つくね、いいですね。

  • 長谷部 雅一

    実は僕、焼き鳥の中でつくねが一番好きなんです 笑

あきら

ストレスの無い旅
良いなぁ

  • 長谷部 雅一

    10分でも、1時間でも、1日出も、いつもノンストレスの旅を楽しんでいます 笑
    あきらさんもマイ旅を探して楽しんでください!

かぐや姫

アクティブな雅一さんのお話聞いているだけで、一緒に旅した気分。
いいな。
ゆっくり出かけてみたいな。
介護生活が終わったら、なんだか疲れてしまった自分がいます〜。

  • 長谷部 雅一

    お疲れさまです。
    ちょっと魂が抜けてしまう時期もありますよね。
    まずはご近所でゆっくりしてみるのはいかがでしょうか?
    無理せずじっくり、気が向いてから楽しんでくださいませ!

ポンちゃん

温泉にビールに美味しい食事良いですね! たき火エリアも癒やされます。

  • 長谷部 雅一

    ありがとうございます。
    僕も焚き火エリアはかなり気に入りました!
    ボーッとするのに最適です。

コーヒーブレイク

癒されますね!

  • 長谷部 雅一

    はい。ほんとうに癒されます!

スッチー

良いです。

  • 長谷部 雅一

    ありがとうございます。

ぽんで

大分に行きたくなりました

  • 長谷部 雅一

    うれしいです!
    機会がありましたら是非行ってみてください!

コレステロール

温泉かぁ〜
良いなぁ〜

  • 長谷部 雅一

    ご自宅から近い温泉に是非!

ちび

魂が入れ替わるって素敵なフレーズですね。

  • 長谷部 雅一

    ありがとうございます!
    温泉って、いつもそう感じるんです。

hirune

古き良き
新しき良き
ですね

  • スッチー

    良いです。

  • 長谷部 雅一

    まさにその通りですね!

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