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いじらないでつくるマーマレード

  • 2018.05.02
  • 2362
  • 3

蓮池 陽子



春先の食材は「苦味」のあるものが多いですね。フキノトウやウド、夏みかんのなどの柑橘は苦味があるもの。冬から春に体が目覚める時に、この苦味は体に必要で、だから食べると「美味しい」と感じるとも言われています。
同じ理由から、マーマレードは夏や秋に食べるよりも春に食べる方が断然おいしいんですって。不思議なものですね。
私はまだ自覚がないのですが、今年は自分の感覚を研ぎ覚ます意味でも試してみなくては、です。
「自然の中で採取した食材」と「体に必要なもの」と「おいしい、おいしくないの味覚」の関連でまだまだ紐解かれていないことがたくさんありそうです。

マーマレードにする夏蜜柑をそのまま食べるとものすごい酸っぱくて、おいしいとは思えないかもしれませんが、加工してマーマレードにすると程よい酸味になるものです。そのまま食べておいしいフルーツをジャムにしようと思うと、酸味が足りなくてレモンを加えなければならないことが多いです。

マーマレードの味わいのもう一つの特徴は程よい苦味。苦味を出さないように茹でこぼすことが多いですが、私が教えていただいたものは、生のままで煮て茹でこぼしもしません。
その代わりにすることはたった一つ
「いじらないこと」
あ、「すること」ではなくて「しないこと」ですね
必要以上にいじらないという意味ですが、びっくりするぐらい静かに作ります。
いじらないことで余計な苦味が出ないのだそう。

いじらないでつくるマーマレード
[材料]
夏みかんなどの酸っぱい柑橘 1kg
グラニュー糖 450g
 

[作り方]
1) 夏蜜柑を横半分に切り、真ん中の白いワタを避けて果汁を絞り大きめで厚手の琺瑯かステンレスの鍋に入れる。
2) 果肉の袋を全部取り除き、皮を薄切りに切る。リズミカルに、優しくトントンと。切った皮は1の果汁にそっとつけていく。
3) 皮がかぶるまで水道水を加える。フタをして3時間おく。※絶対混ぜない
4) 鍋を火にかける。沸騰してきたら常に弱く沸いている状態を保ちそっとアクを水に取る。※絶対混ぜない
5) 皮が透明になってきたら大きく底の皮を上に持ってくるイメージで2〜3回返す。
6) 砂糖を加えて煮詰める。出たアクは水に取り、鍋の縁はキッチンペーパーを濡らして綺麗に保ち焦げ付かないようにする。
7) 途中2〜3回、5と同様に混ぜる。底は焦げないように気をつける。
8) 程よい固さになったら、清潔なビンに口一杯まで入れてすぐにフタをし、逆さまにして冷ます。

火にかけてから30分ぐらいで完成すると香りの良いマーマレードに!
時間もかければいいというものでもありません。

レシピの意味
●いじらないのは苦味を出さないため
●3の皮を3時間果汁と水につけるのはペクチンを出すため。
そのために
フレッシュな柑橘を選びましょう。

どうか皆さんのおうちでもおいしいマーマレードができますように!



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蓮池 陽子 Yoko Hasuike

料理家 フードデザイナー 東京都出身。Atelier Story主宰

中央大学卒業と同時にビストロに勤務。その後料理教室で料理・製菓講師を務める。さらにアウトドア施設からの依頼をうけ、アウトドアでおいしく・楽しい料理を生み出し、伝えてきた。

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この記事へのコメント

2018.05.07 10:33
なるほど、苦みを出さないコツは混ぜないのですね。驚き!やってみよ。
よもちゃん
2018.05.02 13:25
大阪出身ですか、「いじらない」
ほな
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