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水蒸気機関車キッズ

  • 2017.12.08
  • 1510
  • 3

長谷部 雅一



気温がグッと下がる冬のはじめの時期は、小さな山へ行ってほしい。
山は最後の悪あがきで葉を落とす前にもうひと色見せてくれるし、刺す虫も、噛みつく熊との遭遇確率もぐんと下がる。
そのため、すがすがしい青空のもとゆっくりのんびり貸し切り状態で山を歩けるのだ。

僕は幼稚園の子ども達と、東京都町田市最高峰の「草戸山」へ行った。合流した彼らは、まるで外で遊ぶのを心待ちにしていた子犬のように、キャッキャいいながらすでに周辺を駆けまわっている。準備運動もそこそこにさっそく山の中へ出発した。

この山登りで唯一子ども達が走っていなかった瞬間は、
この急坂登りくらいだ。


レスキュー隊も顔負けの体さばきを見せる先頭集団。
ロープが楽しかったらしく、この後もう一度レスキュー用のロープを
セットすることに…。

綺麗なモミジの葉っぱを走って見せに来てくれた女の子。


草笛にのめり込んでしまった男の子。
終日頑張って、ピューっと音が出せるようになっていた。
子ども達ははっきりいって容赦ない。スタート直後から全速力で山を駆け上がる…。トレイルランニングどころか、もう短距離走のスピード感だ。時々止まったと思えば、それは走る以上に魅力的な植物や遊びを見つけたときだけ。
ロープを使う岩場の場所も、彼らからすればアスレチック気分だし、頂上へ着いたと思ったら、展望台をジャングルジム代わりに遊び始める始末だ。

展望台の下は彼らの新しい遊び場に。場所と時を選ばず遊べる彼らは天才だ。
彼らは突然全員そろって薄着になり始める。それはそうだ。ずっと走りっぱなしの彼らからすれば、暖かい上着は拷問以外の何者でもない。面白いのは上着を脱いだ瞬間で、彼らの首元、背中からは冷たい空気とは逆に、汗の蒸気が立ち上がっている。

大量の水蒸気を出して水分が空っぽになった子ども達は、
自ら水分を補給するようになる。

展望台でひと休憩。
そんな彼らの話題はここから富士山が見えるかどうか?だった。
汗をかいた彼らはギンギンに冷えたお茶をグビグビと飲み始める。石炭の代わりに水を得た子ども達は、また機関車のようにシュッシュッシュッとかけだしていく…。
冬はダウンジャケットを着て山で美味しいコーヒーを!という大人の考えもいいけれど、無限に溢れるエネルギーをクタクタになるまで発散しきるのもまたおつな物なのかもしれないな。
水蒸気機関車キッズから、また新しい視点をもらったのだった。

下山時も走り続ける子ども達。
彼らは無尽蔵にエネルギーを作り出せるらしい。

3km近く歩いたのに元気が有り余る子ども達。
このあと帰るギリギリまで外で遊んだ。



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長谷部 雅一 Masakazu Hasebe

アウトドアプロデューサー / ネイチャーインタープリター

1977年4月5日生まれ。埼玉県出身。有限会社ビーネイチャー取締役
2000年から2001年の世紀をまたぐ時期に丸一年をかけての世界一周の旅をする。

  (続きをみる)


この記事へのコメント

2018.01.26 19:04
可愛い笑顔。
ほな
2018.01.07 12:55
うまくロープを使っています。
ほな
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