年の瀬が近づいてまいりました。クリスマスの季節ですね。振り返れば、僕が社会人になったばかりの頃はまだバブル真っ只中、この時期は大変な盛り上がりでした。でも入った会社が東急ハンズだったので、僕の中でクリスマスは「商戦」の文字が付く繁忙期となりました。今でもちょっぴり冷静な視点で見てしまう時もあります。とはいえ街にイルミネーションが増えてくると、やはり皆さんと同じようにウキウキした気持ちに♪するとお客さまのウキウキ感を盛り上げたい気になってしまい…もう性分ですね。
店の入り口には奥さん手作りのリースを飾っています
ツリーを飾ると気分が上がりますね♪
そんな訳で、今年もクリスマスブレンドを作ってみました!実は必ず作ろうと思っている物ではなく、この季節を楽しんで頂けたらいいなと思って、結局毎年作っています。この季節のスイーツとよく合う味わいにしたいので、クリスマスブレンドの焙煎は深煎り。苦味がある味わいに仕立てています。今年は東ティモールの深煎りで苦味やコクを中心に据え、そこに中米ニカラグアの中煎りをブレンドして軽やかさや穏やかさを加えてみました。スイーツの味わいを邪魔せず、そっと寄り添う様な感じ?カッコつけて言うと、マリアージュってやつですね。わはは。
東ティモールの深煎り豆。クリスマスブレンドのベースであり、当店のおすすめでもあります。
パッケージラベルのイラストは昨年同様、ウチの奥さんに描いてもらいました。今年のイラストはサンタとツリーの「スノードーム」です。このラベルデザインには二つの仕掛け、というかネタが仕込まれております。一つめは「しりとり」です。一昨年はラベルに「ツリー」を描いてもらいました。昨年は「リース」でした。ツリー、リースと続いて今年がスノードーム。つまり「しりとり」になっているのです。でも今年の最後の言葉「ム」に続くモノが思い浮かばず、すでに詰んだ状態に。いっそ今年を「スノーマン」にして、しり取りを終わらせてしまえばよかったかも??
今年のラベルデザイン。サンタがかわいい。
二つめの仕掛けは、イラストの背景に引いた一本の横線です。テーブルの端のように見える感じ、または床と壁の境のようにも見える水平線です。これはイラストレーター安西水丸さんの作風をオマージュしたものです。水丸さんは広告や雑誌のほか、作家の村上春樹さんとの共著でも知られた方で、シンプルでキュート、優しげな作風です。以前、彼の故郷である千葉県南房総の千倉を訪れたことがありますが、外房に見える水平線の光景は彼の作風に大きな影響を与えたと言われています。それが彼の作品に繰り返し登場する、一本の水平線です。
3年前に千葉県・千倉の海を訪れた時の防波堤。イラストがたくさんありました。
また水丸さんは大のスノードームコレクターで、スノードームのイラストも多く、何より日本スノードーム協会会長でもありました。奥さんに描いてもらったイラストをラベルデザインに落とし込む時、何かが足りない感じがして、勝手に一本の水平線を足してみたのですが、完成したラベルを見て納得!ほんのりと、でも紛れもなく水丸さんの作風です。そしてイラスト自体は奥さんのテイストで描かれていて、結果として僕の好きな感じが全部入りになりました笑。今年も満足のいくラベルになったと思います。もちろん中身のコーヒーも。
いい感じに仕上がりました♪
ということで、今年の僕のコラムは今回で〆となります。いつもご覧くださり、またコメントもお寄せいただき本当にありがとうございました。その一つひとつがとても励みになっています。来年もコーヒーの話題を中心に、さまざまな出来事や想いをお伝え出来たらと思っています。今年も残りわずかとなりましたが、皆さんそれぞれ良き一年の締めくくりとなりますようお祈りいたします。どうぞ良い年をお迎えください。ではまた2026年にお会いしましょう!
良いお年を!
この記事へのコメント
ぽんで
来年のコラムも楽しみにしています。
hirune
クリスマスケーキとともにコーヒーで聖夜を楽しみます
ほな
コーヒー豆は来年変わりますか。円安も維持されるようです。