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第3話 ハイジとクララ

  • 2016.03.15
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黒田 悟志



今日は、前回触れた『コーヒー豆にはアラビカ種とロブスタ種の2つがある』というお話について。


コーヒー豆は南北回帰線の間、通称コーヒーベルトと呼ばれる熱帯地域で作られています。でもアラビカ種は昼夜の寒暖差による涼しさも必要なので、標高の高い山あいで栽培されます。
また強い直射日光は苦手なので山の北斜面で栽培したり、シェードツリーと呼ばれる樹木を傍らに植えて、木陰を作る事さえあります。また病虫害に大変弱く、とてもデリケートです。
収穫はその多くが手作業で行われます。

それほど取り扱いが難しいのになぜ広く栽培されているのでしょう?それはアラビカ種の持つ魅惑の味わいが人々を惹き付けて止まないからです。

軽井沢の様な涼しい高原で、
日差しは欲しいけど日光には弱く、
傍で日傘を傾ける爺や(の様なツリー)がいて、
病気に弱く繊細で、でも育ちの良い美しい人。

そう、まるでクララのようではありませんか!(笑)


一方のロブスタ種。さほど標高の高い場所でなくとも栽培可能。
しかも沢山実るため収量が多く、病虫害にも強いのです!
元気いっぱいの下町娘的な感じでしょうか。

すくすくと健康的な様は、まさにハイジ!(笑)



低地での収穫は比較的容易ですから、安定的に安く大量に収穫が可能です。そのため缶コーヒーやインスタントの原料に用いられたりします。いわゆる工業製品的な用途に最適なのです。

一見良い事づくめのロブスタ種ですが、この種最大の弱み、それは独特の苦味や泥臭さがあること。

誤解を恐れずに言えば、当時の僕が砂糖やミルクを入れてインスタントを飲んでいたのは、ロブスタ種のそんな味わいに引っ掛かっていたせいもあるのかなと思う訳です。事実、ロブスタ種の栽培が盛んな東南アジアでは、コーヒーにコンデンスミルクを入れて飲むスタイルが定着していますし。

つまりコーヒーの持つパーソナリティは、子供の頃の飲み方から製造業に至るまで様々な形で影響をしていると言う訳なのです。

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黒田 悟志 Satoshi Kuroda

Day Drip Company 代表

スペシャルティコーヒーと呼ばれる良質なコーヒーの世界。その魅力を伝える為に、勤めていた自家焙煎店から独立し、独自のブランド【Day Drip Coffee】を立ち上げました。

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