第252話 能登を走る(アフターSSTR編)

  • 2026.07.02
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今回は引き続き旅の後編をお届けいたします。SSTRというオートバイのツーリングイベントに参加し、無事にゴールしたのが前回までのお話でした。その後は宿泊予定のホテルへ向かうのですが、場所はさらに約30kmほど走った七尾という街でした。長旅をしてきた身には少しでも近い方がラクなのですが、なぜわざわざ遠い場所を選んだのか?理由の一つは、翌日に能登半島の奥まで行ってみたかったので、そのアクセスを考えてのこと。もう一つは被災の影響が大きい場所で、経済活動に少しでも貢献したかったからでした。なので夕食は地元の居酒屋で、新鮮な海鮮の肴と共に祝杯をあげました。
七尾市街の中心を流れる御祓川(みそぎがわ)
翌朝は早く起きて出発し、能登の最奥まで走るつもりでした。が、さすがに疲労は隠せず…ホテルの朝食時間まで睡眠に充て、ギリギリにチェックアウトしました。ホテルの向かいにドーナツ屋さんがあったので、コーヒーと甘い物で目を覚ましつつ、どんなルートでどこまで走るか検討しました。やはり時間的に最奥までは難しかったので、以前訪れたことのある輪島を目的地とし、途中で気になっていた場所を立ち寄りながら走ることにしました。おっと、その前に大事なお仕事。地酒や地元食材の仕入れのため、近くの「道の駅 能登食祭市場」へ向かいました。
道の駅 能登食祭市場の入り口に掲げられたフラッグ
石川県産米で作られたお酒を3種と、おつまみに使える食材をいろいろ買い込んだら、いよいよ出発です!まずは以前から気になっていた和倉温泉へ。ここには加賀屋という老舗旅館があり、海沿いにそびえ立つシンボリックな建物が有名です。でもニュースで公費解体することが決定したと聞き、無くなる前に見ておきたかったのです。和倉温泉全体で営業再開した旅館はまだ約半数。それも解体中でロビーやフロントがないまま仮の設備で再開した所もあります。リアルな現在を目の当たりにすると、やはり心に響くものがあります。
和倉温泉の加賀屋
加賀屋の奥にある別館。この奥は立入禁止なので橋の歩道も手付かずのまま。
橋の向こうには加賀温泉最古の旅館、渡月庵。再開の目処は立っていない模様。
和倉温泉を後にすると、そこからは能登島〜穴水と走り抜け、輪島へ向かいました。工事車両が多く、ダンプカーの車列の後ろをゆっくりと走りました。道路や橋、護岸などの工事現場、屋根瓦が半分だけ真新しい民家、仮設住宅など、現在進行形の人々の暮らしを目の当たりにしつつ、ついに輪島へと到着しました。輪島はSSTRに初参加した2023年に初めて訪れました。その時は「輪島朝市」には立ち寄らず横目で眺めただけでした。今回ちゃんと朝市の場所へ行ってみると、街が丸ごと焼失した後の広大な空き地のまま、立入禁止になっていました。
能登島の田園風景は穏やか。
通り過ぎた小さな漁村。暮らしは静かに続く。
輪島朝市の場所。雑草が揺れる空き地は時間が止まったまま。
次に立ち寄った「道の駅 輪島ふらっと訪夢」では「NOTO,NOT ALONE」というネーミングのコーヒー豆を発見。そのコンセプトに共感し思わず購入しました。ひとしきり過ごしてから2日目の宿泊地、富山へ向かいました。帰路は能登半島のど真ん中を走る「能越自動車道」で一気に南下するのですが、ここで改めて被災の大きさと復興の力強さを痛感することになりました。それは道路の至る所にあった崩落の跡と、数々の補修箇所、そして今も続くたくさんの工事です。これまで一体どれほどのエネルギーが投入されたかを想うと、自分が走る道の尊さを感じずにはいられない、そんな旅となりました。
道の駅輪島の隣にあった広いスペースは、仮設住宅団地となっていました。
出先でコーヒー豆を買うことは滅多にないのですが、思わず。後ろの駅名標は2001年までここが鉄道終点駅だった名残り。
SSTRが終わって翌月のこと、仕入れてきたあの地酒と食材を用いて、当店で「能登ほろ酔いNight」というイベントを開催しました。ありがたいことにツーリングの話を聞きたいという常連さまもいましたし、ささやかながら現地での購入が復興のお役に立てたなら嬉しいなと思ってのことでした。実際にこの目で現地を確かめた印象としては、復興の歩みは着実にありました。でもそれはまだまだ時間のかかることです。それだけに被災地のことを忘れてはならないと再確認した旅でした。
全て石川県産米で醸した酒。左の遊穂のラベルは、千里浜の風景を表す。
来年もチャレンジしたいと思います!


この記事へのコメント


瀬古の親父

機動力あって羨ましい。


ぽんで

のどかで過ごしやすい環境だなと感じました。


hirune

まだまだ魅力がありそうですね!


M

お酒、美味しそうです


ほな

古い歴史のある町ですね、佐原と似ています。


はる326

次回チャレンジでは復興の様子をレポートください!


パラピー

以前「道の駅 能登食祭市場」に行きました。とても楽しい道の駅でした。
災害が各地であり、被害をすぐに元通りにできるのわけではないのでしょうけど、支えあっていければいいなと思います。私も何かできることをやりたいと思いました。

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