キャンプの準備はいつだってワクワクする。「何を食べるか?」「天気はどうか?」「どう過ごすか?」といった、自分の欲望のままに道具をピックアップして、パズルゲームのように車の荷室になるべくコンパクトに詰め込むまでの作業は冒険前の物語の主人公の様な気持ちになれます。
昼前にキャンプ場についたらすぐに拠点の設営に取りかかるというのが一般的ですが、場内でなるべく人里離れたキャンプサイトまでたどり着いたら、まずはクーラーボックスから出したビールのプルタブを「カシュッ」と引くところからスタートです。
昼前にキャンプ場についたらすぐに拠点の設営に取りかかるというのが一般的ですが、場内でなるべく人里離れたキャンプサイトまでたどり着いたら、まずはクーラーボックスから出したビールのプルタブを「カシュッ」と引くところからスタートです。
場所は決めた。本当はこの後設営なのですが、今日はまずここまででひと休憩!
日程は2泊3日とたっぷりと時間があるので、僕の住処が完成したら慌てず、焦らず、欲張らず、のんびりモードに入ります。流し込んだ缶ビールで整えて、キャンプチェアに座って深呼吸をすれば、少しずつ自然の時間に身体がチューニングされていきます。
大きなテントの中に小さなテントを張るカンガルースタイルが今日からの僕の基地
仕事のあれこれでグルグル回っていた僕の身体はある意味いろいろなモノが閉じて、そして詰まってきています。こうやってきっかけを作ってあげることで、耳には鳥の声が聞こえ始め、肌では風や太陽の光を。目にはいつもは見逃しがちな自然の尊さが少しずつ目に入ってきはじめます。ここまでくるとご飯も日常の5倍は旨くなるのだ!といっても、外で食べるご飯はいつでも、どんなときでも何でも美味しいのはいうまでもないのだけど…。
このキャンプでは、手間暇を一切かけないのが唯一のルール。設営物の少なさも、そしてご飯も同じ。クーラーボックスから取り出したお昼ご飯は群馬伊勢崎市発祥、登利平(とりへい)の鶏めし弁当です。キャンプ場がある群馬県の県民ソウルフードとも言われているお弁当は、秘伝のタレで味付けされた鳥のスライスがご飯の上に乗ったシンプルなお弁当。これを青空の下でモグモグ…これが旨いこと!
このキャンプでは、手間暇を一切かけないのが唯一のルール。設営物の少なさも、そしてご飯も同じ。クーラーボックスから取り出したお昼ご飯は群馬伊勢崎市発祥、登利平(とりへい)の鶏めし弁当です。キャンプ場がある群馬県の県民ソウルフードとも言われているお弁当は、秘伝のタレで味付けされた鳥のスライスがご飯の上に乗ったシンプルなお弁当。これを青空の下でモグモグ…これが旨いこと!
「パッケージがもう好き!」な群馬県民食。
薄めの鳥がおつまみにも◎。
ランチ後は森の中を軽く散歩して、早めにシャワーを浴びたらあっという間にあかね色の空。ここからの時間は本当に早い。藍色から黒へ、そして星空に変わるまではあっという間です。そういえば、今日は日常的感覚でいうならば、何もしていないな…。
綺麗な夕焼け。星空になるまでずっと眺めるのが好き。今日はそれができた。
夜になるとだいぶ寒くなってきたので、テントの中に僕の“酒場”を移します。今回は地元のスーパーで買い込んだお酒をゆっくり嗜むと決めていました。なんていっても時間はたっぷりある。翌朝は早起きする必要もない!完璧なシチューションでビールからウィスキーにスイッチしていきます。
今回のラインアップ。後ろの僕はどれからいくか悩んでます。
僕のミニ居酒屋。ここからしばらく幸せな時間が始まります。
音楽を薄くかけ、自然の音とミックスさせたBGMで演出をします。仕込んでおいたおつまみ「セミドライ枝豆」を口に放り込んでいると、あっという間に時計の針が回っていきます。腕時計をはずしてしまったので時間は分からなかったのですが、昼間の虫が夜の虫に鳴き声を変えて、「キューン、キューン」という鹿の鳴き声や「ビヒュービヒューッ」というイノシシの鳴き声が聞こえ始めていたので、少なくとも23時はまわっていただろうな。この時間は“僕という人間が自然の中にお邪魔させていただいている”というのを強く感じます。
セミドライ枝豆。味が凝縮されていて、一度食べたら止まりません!
吐く息が少し白くなりはじめた頃、お酒は明日のために多めに余らせて、飲み物はミルクとお砂糖入りの珈琲に移行します。僕の“個室”ソロテントに場所を移して本を読み、軽く酔いが覚めたあたりで寝袋に潜り込むと、あっという間に1日目は終了しました。
小さな明かりの下、小さなテントに座って本を読む時間も好き。
寝る直前の僕の視点。この後は夢の中へ…。
翌朝は、テントの上に張り出した大きな木の枝でおしゃべりをする鳥の鳴き声で始まりました。ゆっくりとテントから出て、珈琲と一緒にホットドッグを頬張ります。久しぶりにクリアな頭と身体。キリッと冷え込む空気の中でキャンプ場内を歩き、コイン式のシャワーをちょっと熱めに、そして長め(といっても僕は烏の行水なので7分程度ですが…)に浴びます。
薄明るくなってきた森の中で珈琲を。
朝ドッグ?昼ドッグ?何時に食べたのかは覚えていませんが美味しかった〜。
湯気立つ身体でもう1杯珈琲を飲みながら飽きるまで読書。相変わらず心地良い鳥の鳴き声をBGMにページを進めます。鳥には大きく警戒と求愛、日常の鳴き声があって、この日は警戒用のけたたましい鳴き声がなかったので最高のバードBGMが流れ続けます。おかげでぼくの本棚に積まれていた1冊を読み終えることができました。
読書、時々、ボーッとする時間。写真はボーッとしているところ。
散歩、昼の日本酒という罪悪感から来る多幸感を味わった後、昼寝ならぬ夕方寝のつもりが気付けば寝過ぎて3日目の朝4時。久しぶりにぐっすりたっぷり寝た僕はもう二度寝はできないくらい満足。外の空気を大きく吸い込んで、温かくて甘い紅茶をひとくち流し込みます。ダウンベストを着て朝焼けをタバコの煙と一緒に眺めていたらあっというまにチェックアウトの時間が来てしまいました。
昼間の日本酒、美味しいに決まっていますよね?
ドライな空気と朝日のおかげでキャンプ用品もしっかりと乾きました。
これ、実はとっても大切なんです。
これ、実はとっても大切なんです。
ゆっくりとテントや寝袋を朝日で干して撤収を済ませて帰路へ向かいます。僕で無くなってきていた僕が僕に戻ったおかげで、渋滞の運転もなんとなく楽な気がしました。さて、またいろいろ忙しい日々がはじまるけど、キャンプ中に思い浮かんだ旅の計画は進めるとしようかなあ。
この記事へのコメント
もんた
たのしそうですね。
おこめ
いいですね
はる326
ソロキャンプで日本酒と駅弁っていい組み合わせですね!
おこめ
いいですね!
絵美
登利平の鳥めしには釘付けになりました(群馬出身者です)
数々の素敵な写真に癒やされました~!
たかっち
ぐっすり眠れるのは嬉しい!
江戸っ子
ソロキャンプで読書は、よい相棒ですね。集中力が磨かれそう~
きんた
うらやましいなあ
ほな
贅沢だなあ。
パラピー
いいなぁー。外にいきたくなる。
チャロパパ
セミドライ枝豆、についてについて詳しく教えてください
そやてる
環境が良く、風景が綺麗、夕焼けも綺麗、自然がたくさん、緑もたくさん
良いですね、ゆっくりできてくつろげますね。
飲みすぎには注意ですよ。
かぐや姫
荷物は少なくお酒はいっぱい!?
一人の時間が羨ましいな〜
ポンちゃん
大人のソロキャンプの醍醐味ですね!
ぽんで
ソロキャンプの極意ですね。
コレステロール
登利平のお弁当、大好きです。
hirune
今年はクマに注意ですね
おじゃ
この時期のキャンプは良いですね 熱めのシャワーでも風邪をひきませんように!
コーヒーブレイク
頭と体をゆっくり休めて自然と融合させて・・・食べ物もお酒も美味しそうなこと!!