第235話 保護猫シェルター

  • 2025.10.23
  • 173
  • 5
僕のお店は現在オープンして6年目ですが、この度初めて募金箱を設置しました。それは隣街の世田谷区・経堂にある保護猫シェルターQUEUE(クーと読みます)という施設のもので、募金はシェルターにいる猫たちの医療費や施設の活動資金に充てられます。ささやかながらその活動を応援したいと思って置くことにしました。僕自身は子供の頃からペットにはほとんど縁がなく、犬猫を飼った経験は皆無です。でもここの施設は何だか前から気になっていました。
募金箱の隣には、ウチの奥さんがお気に入りの猫「明石(あかし)」を作って置いてみました。まだ修正の余地はあるようですが。
QUEUE(クー)は保護猫たちと自由に触れ合える解放型の保護猫シェルターです。いわゆる猫カフェとは異なり、保護を必要とする猫たちの受け入れと、その猫たちを良い形で里親へと送り出す譲渡が活動の軸となっています。入場料がそのまま寄付金となるシステムで、保護猫たちと触れ合う時間がそのまま猫の支援へと繋がります。ここは里親希望ではない人でも利用可能で、例えば住宅事情などで猫を飼うことが難しい人にとっても、モフモフ感やジャレジャレ感、時にはツンデレ感も堪能出来る素敵な場所です。
モフモフ感
ジャレジャレ感
施設はマンションの3階にあります。入り口はオートロックで、部屋番号を押してスタッフに開錠してもらってから部屋まで上がります。玄関の中は脱走防止の二重柵になっていて、スリッパに履き替え(靴下着用は必須)入場すると、さまざまな経緯でやって来た保護猫たちが迎えてくれます。常時20匹程度の猫がケージの内外で暮らしていて、代表の渡邊さんが常駐している他、数名のボランティアのスタッフさんが入れ替わり猫たちのお世話をしています。ちなみにボランティアさんの一人と知り合ったことが、この場所を訪れるきっかけとなりました。
入り口の看板が目印
部屋にはケージや猫タワーなどがあり、あやすためのグッズなども用意されています。
代表の渡邊さんがこのような活動を始めたきっかけは2011年に遡ります。当時は大学を中退し、目的を見失ったまま飲食店でアルバイトをしていましたが、そこに東日本大震災が発生。飲食店のご主人が炊き出しに行く際に同行したところ、現地の状況に大変な衝撃を受けたそうです。そして被災地支援だけでなく都内でもボランティアを始めましたが、支援を続ける中で犬猫のことが後回しになっていることに気付きます。そこで仲間たちと動物専門のNPO団体を立ち上げたことが、今の活動へと繋がっていくことになりました。
昼間ずっとこの中にいるけど、皆が寝静まった頃に出て来る子。
口元が少しだけタイニーバブルス感。…サザンの3枚目のアルバムジャケ似なの。
QUEUE(クー)の設立は2018年10月なので、ちょうど丸7年が経ちました。実は設立当時、代表とは別の人が店長だったのですが、今は代表の渡邊さんが店長業務も兼任しています。多くの動物保護施設と同様、渡邊さんもご自身のほとんどの時間を使って猫たちと向き合っていますが、そのような形は健康的なものとは言えないと渡邊さんは考えています。将来、自分がいなくなっても代わりの人が無理なく続けられるよう、「個人的な負荷に頼る形」から「仕組みとして継続していける体制」、いわゆるサスティナブルなスタイルを作っていきたいと思っています。
奥さんのお気に入り「明石(あかし)」。この咥え具合を人形にしたのが、冒頭の画像のモノ。
最後に「猫を飼いたいと思う人へ、何か伝えたいことがあれば」と伺ったところ、こんなお話をしてくれました。「猫との出逢い方はどこであっても良いと思う。でも猫にとってはその人(飼い主)が全て。その人の関わり方で猫の(その後の)運命が決まってしまう。」「猫のことをよく知って、幸せに暮らせる形を整えてあげて、死ぬまでそばに居てあげて欲しい。」とのことでした。この他にも猫を取り巻く様々なお話を伺いました。話すうち、猫の問題って結局最後は人間側の問題に行き着いてしまうように思いました。猫を通じて、助け合って生きることの大切さに気付かされた気がしました。
保護された時は渡邊さんも「ダメかもしれない」と思う程衰弱していた子。奇跡的に回復中。生きて、生きるんだぞ〜!


この記事へのコメント


そやてる

最後まで面倒を見られないのなら飼う資格ありませんよね
私の場合は、高齢になったので、ペットが飼えません。ペットより長生きできないかもと思っていますから・・


おこめ

(^^)


コーヒーブレイク

私の知人も保護猫ちゃんとご縁ができお家でお世話してます。地域の方の努力で野良猫ちゃんは減りましたが、なんだか外で猫ちゃんを見ないと寂しいような・・・


ぽんで

皆さん、動物を飼うなら責任をもちましょう。


hirune

責任をもってほしい!
ちゃんと家族としてくれればいいな


きんた

猫を飼う人がどこまで責任ある行動を取れるか
猫だけでなく、あらゆるペットにも同じことが言えますね


瀬古の親父

猫には何の罪もありません。
この様な活動、自分ではできませんが応援してます。

ニックネーム

※投稿時にこちらの名前が表示されます。
※投稿にはニックネームの登録が必要です。

コメント投稿にはログイン・
ニックネームの登録が必要です