身内の話で恐縮ですが、ウチの奥さんはここ最近ずっとアート作品作りに勤しんでいます。ちぎり絵、コラージュとも言いますが、紙を手でちぎって絵にしていくスタイルで、いろいろな動物の作品を作っています。昨年9月には僕の店で初の個展も開催しました。その時の様子は以前のコラムにも書いたので、ご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか。このたび奥さんが参加しているアートクラスでグループ展が開催されることになり、そこに出展することになりました。今回はそんなお話を。

グループ展の案内のDM。今回参加するメンバーの今までの作品で出来ています。
そのグループは木村創作室の中の「ドリル」というオンラインのクラスです。そこでは参加者が毎月の課題に沿って自由に作品を制作し、メンバー専用コミュニティーに投稿します。集まった作品は月1回、ZOOMを用いて合評会が行われ、講師とメンバーを交えて作品の講評や意見交換などを行う…というのが基本のスタイルです。また実際に皆んなで会って、リアルな交流会が持たれることもあります。メンバーは全国にいて、プロとして活躍しているような人から、ごく普通に趣味として参加している人まで、さまざまな立ち位置の人が在籍しています。

木村創作室のホームページ。この下にいろいろなコンテンツがズラーッと続きます。
でも共通するのは『毎日の生活の中に「絵を描くこと」を取り入れて、自身の美意識を鍛え上げていこう!』(HPより抜粋)という視点。上手な絵を描けるようになることが目的ではなく、あくまでも自分の創造性や表現力を高めることを重要視したクラスです。だからデッサンのテクニックを学んだりする訳ではなく、「いかに自分の個性をアートとしてアウトプットするか」、また「アートとしてモノを見るための視点を育てる」ということに取り組んでいます。(僕が側から見ていて感じた印象ですが)

昨年開催した奥さんの個展の様子。自分なりのアウトプットを学んでいった一つの形ですね。
「木村創作室」を主宰するのはイラストレーターの木村タカヒロ氏。名前だけ聞いてもあまりピンと来ないかもですよね。TBS系列のバラエティ番組「マツコの知らない世界」で使われているマツコさんの顔のイラストを描いた人といえば「あぁー!」と思う人も多いのでは。セツ・モードセミナーという、今や伝説とも言える美術学校出身でもあります。ウチの奥さんはアート系を学べる機会を模索していた時、この木村先生のクラスに偶然出会い、そこで自分の興味や関心、進むべき方向を見出すことに繋がりました。

グループ展のDMで、木村先生の絵で作ったバージョン。言われてみればマツコさんの絵のテイストを感じますね。
当初「ドリル」では絵を描いていた奥さんですが、ある時、課題の制作にコラージュを試みたところ、自分のやり方に合った表現方法だと感じたそう。それ以降は自分なりのスタイルとして制作を続け、昨年の個展へと繋がりました。でも今回のグループ展では基本の大きさがB2というサイズ。今まで「ポストカードサイズに1匹」というスタイルだったので、比べ物にならない大きさです。紆余曲折の末、一つの作品の中にたくさんの動物がいるスタイルを思い付きました。

左:雑誌の1ページを手でちぎって、右:1匹の動物を作っています、の一例。
そして最終的に“羊の群れ”を作ることにしたのでした。そこからは来る日も来る日も羊作り…。作品公開用のSNSには一匹作るごとに「羊が一匹」「羊が二匹」と、眠りに誘う呪文のような投稿をしていました。目標の100匹に達したところで一旦終了し、当初予定の2倍の大きさ、B1サイズの大きなパネルに並べた作品が完成しました。このコラムが公開される頃はもう会期の真っ只中ですが、もし機会があれば足を運んでみてくださいませ。総勢60名+木村先生=61名分の作品が勢揃いする様子は圧巻だと思います!

総勢100匹の羊がどんなふうに一つの作品になるのか、お楽しみに!
【ドリル展】
7月15日(火)〜20日(日)
11:00〜18:30 (最終日16:00まで)
銀座アートホール 全館にて開催
東京都中央区銀座8丁目110
7月15日(火)〜20日(日)
11:00〜18:30 (最終日16:00まで)
銀座アートホール 全館にて開催
東京都中央区銀座8丁目110
この記事へのコメント
ポンちゃん
雑誌の1ページが個性ある羊に変化するのが素晴らしいです!
ほな
素晴らしい好奇心
江戸っ子
ン!?
気のせいかな?
羊を数えていたら眠くなってきた~
瀬古の親父
おもしろいですね。
にこ
素敵ですね。
ポンちゃん
素晴らしい創作ですね!
コーヒーブレイク
創造力があるっていいなあ!
ぽんで
素晴らしいです。
おこめ
素敵です
だあきち
素敵ですね〜
近くだったらみに行きたいです!
hirune
日本語だと眠れないっていいますね~
数えてみたくなりました