スプラッシュリバーと古き良き昭和の民宿

  • 2024.07.09
  • 231
  • 4
夜明け直前の薄明るい時間。この日は運転開始時からもう気分が良かった。この日は夏前なのに完璧な夏ライクな空で、最高気温は30度。車を駐車させて身体を上に伸ばしながら深呼吸をしたら、僕の肺の中には初夏めいた緑とみずみずしい空気がたくさん取り込まれたような気がしました。
夏前とはいえこの天気と気温。もう、楽しみでしかありません。
今回の目的は、自分の沢登り技術の向上。登山ガイドの免許更新研修に参加するために山梨県の奥まで車を走らせました。コーヒーを口に含んで一服したら、まずは荷室を開けて入るフィールドや天候をイメージしながら装備を整えます。ここでの装備選択ミスは本番で命取りになることもあるため、真剣に装備の選定を行います。
倉庫代わりの車の荷室で準備中。
前日の雨で少し水量が多い沢にガイド仲間と入水開始。その水の冷たさに「ギュワッ」という変な声と同時に体中がギュッと引き締まります。先輩ガイドのアドバイスを自分の経験に上書きしながら沢を進みます。今年初の入水なので、頭も身体もまだまだ硬い…。コースを真剣に探し、生まれたての子鹿のようなガクガクした足取りで慎重に沢を上流に向かって進みます。
どのルートが歩きやすいかを見極めてコース取りをしていく。
水が流れる急斜面を登るときは、足裏全体で地面を感じながら進みます。沢登り専用の靴はスニーカーや登山靴とはまったく違う構造で、足裏のソールが濡れた岩や苔でも滑りにくいフェルトが張ってあります。…そうはいっても「もしも」を考えると若干変な汗が頬を伝ってきます。沢をどんどん上流へ進み、身体がだいぶ冷えてきたところでやっとランチタイムになりました。
ロープに身体を預け、慎重に登る。
自分の命を預けるのは、こんなに小さな器具ひとつだ。
川をどの角度でわたったら安全かをいろいろ試す。
バックパックの中で少し潰れたおにぎりと菓子パン。そして冷えた身体をやる気と力で満たしてくれるホットココア。これが僕のランチです。いつもなら物足りないランチだけど、優しい空気感になった自然がランチの満足度を大幅に上げてくれます。先ほどまでは僕に牙を剥いていたように感じた沢ですが、バックパックを降ろして太陽に温められたゴロゴロ石の上に腰を下ろした瞬間にその表情は変わりました。なんとなくですが川の音は優しくなり、耳には野鳥の声がたくさん入ってきます。そして温かい日差しは、真剣勝負をしているときにはまったく気付かない、優しさ溢れる自然を味わえました。
冷えた身体に炭水化物を入れると一気に熱を作ってくれる。
仕上げはホットココアで体内と脳を温めて午後に備える。
練習が終わった後はもうヘトヘト…。駐車場に戻り、車の中に道具や脱いだ服を投げ込んだら本日の宿に移動です。宿はいわゆる「ザ・民宿」で、僕のイメージ的には文豪がこもって原稿を書いているような、そして昭和のドラマでちょっとした事件が起きそうな、そういったノスタルジーを感じる宿でした。
僕はこういう宿が大好きです。いや、もう大好物です。仕事の出張はビジネスホテルが多く、ただ仕事をしてベッドに潜り込むだけということが多い。それが民宿となると、PCを広げてもまさに文豪気分で作業に入れるし、夕食、朝食も手作り感があり、そして土地の食材が心と身体を満たしてくれるような気がします。あぐらをかいて座り、目の前の美味しい物を食べて「もう何もお腹に入りません!」という至福の時間を夜と朝2回も味わうことができました。
身体はヘトヘトでも、文豪気分でサクサク仕事が進んだ。
これぞ旅館飯!ひとり分が写真に収まりませんでした。
朝は赤飯でエネルギー補充!
翌日も朝から沢に挑みます。沢筋を頂上まで登り尾根沿いに到達したら、地形図で登山道がついていない場所をコンパス(方位磁石)と地形図を駆使して進み、最後は崖を数回に分けて垂直に降りてゴール…。というアドベンチャーな一日になりました。アウトプットが多い日常のなかで、こうやって仲間達と学び合いの場が持てたのは非常にありがたかったですし、そしてなによりも夏本番前に沢で完全リフレッシュすることができました。
地図読みはもしもの時に重要な技術だ。
ロープは常にスタンバイして山を進む。
最後に大イベント!垂直に壁を降りたら今回の研修は終了!
そして、今回の1泊2日を経て、次のミニトリップのテーマ設定までできちゃいました。こちらはうまく実現できたら次回みなさんに共有させていただきますね。


この記事へのコメント


はる326

素人には厳しそうですね。

  • 長谷部 雅一

    技術や知識が必要になりますが、ガイドさん同行のツアーに参加されればどなたでも楽しむことができますよ!


がっちゃん

沢登り気持ちよさそう

  • 長谷部 雅一

    沢登りは全身を使って沢と戯れられるので、本当に楽しいアクティビティーです!


ほな

丹沢?

  • 長谷部 雅一

    ここは山梨県の西沢渓谷です。
    丹沢も良いフィールドですよね!


おこめ

楽しそうですね

  • 長谷部 雅一

    学び多い井時間でしたが、確かに、なによりも楽しい時間でした 笑


アイリーン

楽しそう!旅館飯おいしそーー!

  • 長谷部 雅一

    田舎飯というか、なんとも温かくて美味しい食事でした。
    このためだけに行ってもいいかもって思いました〜


かぐや姫

しっかりバーチャル旅気分ができましたよ
ありがとう〜

  • 長谷部 雅一

    そう言っていただけると嬉しいです。
    また楽しい旅をご一緒しましょう!


ぽんで

昭和の民宿、趣がありますね。

  • 長谷部 雅一

    久しぶりにこういう宿に泊まったのですが、
    ビジネスホテルよりも落ち着けて良い時間を過ごせました!
    機会があれば是非昭和の民宿泊してみてください。


コーヒーブレイク

お花のお赤飯が素敵!

  • 長谷部 雅一

    コメントありがとうございます。
    そうなんです!大きめの豆といい、思わず写真を撮らずにはいられませんでした 笑


コレステロール

西沢渓谷?

  • 長谷部 雅一

    素晴らしい!大正解です!


ほな

ここどこ?

  • 長谷部 雅一

    ここは、山梨県の西沢渓谷です。
    機会がありましたら是非行ってみてください!


hirune

大自然に感謝ですね

  • スッチー

    良いです。

  • 長谷部 雅一

    本当に、いつも自然の恵みに感謝です。
    癒されました〜


スッチー

良いです。

ニックネーム

※投稿時にこちらの名前が表示されます。
※投稿にはニックネームの登録が必要です。

コメント投稿にはログイン・
ニックネームの登録が必要です