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長谷部ラボ:冬山“食”準備

  • 2018.12.07
  • 110
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長谷部 雅一



毎年恒例の長谷部ラボを開催する季節がやってきた。それは冬山遊びに向けて、僕の楽しみである食の準備をすることだ。

冬山の食に重要なのは、疲れた体に染み入る旨さと同等に装備の「火器の燃料消費量」と「総重量」、そして「食べ物が食べ終わるまで温かい」の3つだ。燃料消費は、もしもの時を考えるとできるだけ抑えたいし、総重量は体力の消耗や冬の天敵である汗に繋がるので可能な限り軽くしたい。そして低温下で食事をしている時に一番辛いのは、食べている途中にホカホカだった食べ物が寒風にさらされて冷凍食品のように冷たくなってしまうことだ。

冷たくなった山飯は、疲れて冷えた体がひとくちも受け入れてくれない。それどころか、活力が湧いてこなくなってしまうし体の中から冷えてしまう。そうはいっても燃料、重量、温度の3つをバランス良く解決するのは、右を向きながら左を向くようなもので、かなり難儀な問題だ。

山食はお湯を注ぐだけというスピーディーにできるもののクオリティーが上がり、種類も増えている。でもさらに最近は、数分煮込んで10分前待つとできあがるタイプがあり、これは家でも毎日食べたくなるくらい旨い。そしてどうしても食べたくなる米は、お湯を入れたら10分前後待たなくてはならないα米が多くなってきてしまう。

それはつまるところ、燃料消費も増えるし、食べ物が冷める可能性が大いに高まるということにも繋がってくる。それらを解決させるために一役買ってくれるのが相棒の“スープジャー”や“フードコンテナー”達だ。単体で考えるとそれなりに重さがあるので装備に入れるのを少し躊躇するが、総合的に考えるとフィールドに持っていく価値が高まる。

今回は、まだ食べたことがない山食や食べたことはあるけど組み合わせたことがない食べ合わせを、さらに自分の装備の組み合わせも考えながらの開発を主目的として“長谷部ラボ”は実験を開始した。

今回“長谷部ラボ”の実験材料となった食材達。
たくさん試したいところだが、どうしても胃には限界があるのが厳しいところだ。
特に気になっていたのがこの2つ。
友人やアウトドア関係者から何回も進められたシリーズの中から選んだもの。
はじめは装備のスタッキングを検討してみる。
「おお!」と思うもなかなかパーフェクトまでたどり着くには
道のりが長い…。
隙間にカトラリーを入れればぴったりくる組み合わせを発見。
ただし燃料は別持ちになってしまいそうだ。


ひとつ調理しては時間の計測をして食べる。そして牛飯とカレーなど気になる組み合わせを試しては食べる。ふと思い出していつも持っていく山椒などの調味料を追加しては食べる…。つまり終日ずっと食べる作業を繰り返した。

さっそく食料実験に入る。
まずは調理方法と調理時間の整理だ。

表示時間通りに調理を進めていく。
湯気がシューシュー出ているのを見つめながら、実際の気温や消費燃料を想像する。
α米の牛飯とカレーを少し緩めに伸ばした組み合わせ。
これはなかなか旨かった。

作っては食べ、作っては食べをただひたすら繰り返す。
試食において熱々は大変だが、フィールドにおいては最高の調味料になるのだ。
試食の間に、組み合わせや調理時間のメモを取っていく。
簡易的でもデータ化するとベストな組み合わせが見えてくる。
ベストウィンターフードを見つけた後は、さらに軽い装備にするためにクッカーや火器との組み合わせを再検討する。

最終的に、今回の実験で好きな組み合わせや初めて試して「これは絶対に旨い!」というものにも出会うことができた。きっと疲れ切った体でも簡単に調理できるし、胃も喜んで受け入れてくれるだろう。

もう頭の中は妄想冬山遊びがはじまっているものの、あとはどうやって休日を勝ち取るかが難関であり最大のポイントになってくる。その作戦会議は難航しそうなのでまた後日“長谷部ラボ”を深夜にでも開かないといけないだろうなあ。



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長谷部 雅一 Masakazu Hasebe

アウトドアプロデューサー / ネイチャーインタープリター

1977年4月5日生まれ。埼玉県出身。有限会社ビーネイチャー取締役
2000年から2001年の世紀をまたぐ時期に丸一年をかけての世界一周の旅をする。

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この記事へのコメント

2018.12.09 15:48
おう、うらやしい冬山よ。
ほな
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