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第60話 台風マリア

  • 2018.08.06
  • 2423
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黒田 悟志



来島2日目はマリンリゾートならではの見事な快晴!でも強力な台風8号(マリア)も接近しつつあり、島は「台風対策のための日」でした。ビーチは既に遊泳禁止となったため、僕らは改装されたばかりのホテルのプールで夏を満喫することにしました。

強く濃密な陽射しを受けて、全てが鮮やかな色合いを放つプールサイドは、どこを切っても絵になる風景。昔憧れたレコードジャケットのイラストの中にいるような、そんな気分です。僕らがプールでのんびり泳いだり(浮き輪でね)、子供向けのウォータースライダーで楽しんでいる傍らでは、設備が飛ばされないようにホテル従業員が作業する様子も見られました。

そんなふうに昼過ぎまで過ごしたあと、僕らも台風対策をすることにしました。なにしろ島で会う人は皆すごいことを言うもので。例えば、ちょっと立ち寄ったプールサイドショップの店員さんは、「今回は強いですねー。もうホントに(窓が割れたら店内の商品が)ぜーんぶ持ってかれるので。」って平然と言うし、島の友人は「携帯の充電だけ切らさなければ何とかなる!」と。ちなみにこれ、停電する前提のアドバイスです(笑)

でも最大の理由は宿がコテージであることでした。宿泊プランは朝食付きで、レストラン棟で食事をするのですが、ひとたび暴風雨が始まるととても外へは出られません。外出不可能=食べ物と飲み物を確保しておく必要がある、という状況。そこで買出しに行こう!ということになり、地元のスーパーへと出掛けたのでした。

旅先のスーパーって面白いんですよね。地元の人にとっては何てことのないモノでも、僕らはにとっては珍しいモノやサービスだったりして。ただ今回は未だかつて見たことのない、衝撃の光景を目の当たりにしました。それは「端から端まで一面空っぽの棚」。通常の食品はそれなりにあったのですが、カップ麺とミネラルウォーターの売り場は見事に空っぽだったのです。なぜなら、停電すると冷蔵庫の食品は全てダメになってしまうし、断水に至っては死活問題です。だから停電や断水のリスクに対して、多くの人が日持ちのするカップ麺とミネラルウォーターを確保していたのでした。

僕らは台風が通過するまでの間だけ持ちこたえれば良いので、地元産の魚を使った寿司パックや、普段は缶でしか入手しにくいオリオンビールをわざわざ大ビンで買ってみたり。気付けば飲み物はほとんどビールで、モロに宴会モード。雑誌も買ったりして、なんだかよく分からない引きこもり準備の完了です。

翌日。いよいよ台風8号マリアがやってきました。風が昼過ぎから徐々に強まってきます。と、ここでホテルから弁当の配給が!食べ物が1食分余計に増えてしまいました。そりゃそうだよね。ちゃんと確認すれば良かった。カミサンは風の中、飛ばされたハイビスカスやトロピカルなお花を庭先から拾い集め、アイスペールに飾って遊んでいました。でも外に出られたのはこの時点まで。以降は風圧で玄関ドアも開かないほどのすさまじい暴風で、額面通り部屋に缶詰でした。僕は窓の外と台風情報のTV画面を交互に眺めては、食って、飲んで、寝て、食って、飲んで、窓見て、飲まれて、飲んで…。結局配給の弁当もしっかり平らげ、たくさんの雨と風とカロリーにまみれた一日となったのでした。

  • 前日までの穏やかな風景が…
今回もいろんな出来事があり、様々な出会いがありました。どこへ旅をしてもそれは同じかもしれませんが、エメラルドグリーンの海に囲まれた石垣島という場所は、やはり僕にとって特別な場所だといつも感じます。出来ることならいつの日か、石垣島で会いましょう。



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黒田 悟志 Satoshi Kuroda

Day Drip Company 代表

スペシャルティコーヒーと呼ばれる良質なコーヒーの世界。その魅力を伝える為に、勤めていた自家焙煎店から独立し、独自のブランド【Day Drip Coffee】を立ち上げました。

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