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標高1000mは氷河期?北海道 樽前山

  • 2018.07.12
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長谷部 雅一



北海道西部の苫小牧市にある「樽前山(たるまえざん)」に行ってきた。この山は活火山で、標高はふたつある頂上のひとつ「東山」が1,022mで、もうひとつ「西山」が994mある。登山コースはルートを選べば歩きやすいこともあって、暖かい時期の週末は多くの人に登られている山なのだ。

僕はどうしてもこの山に来たかった。その理由は標高1,000m以下なのに高山植物が生息していたり、トレイルの景色が外国のトレイルを思わせる息をのむような素晴らしい世界が広がっているからだ。

高山植物は、現代においてはその名の通り高い山に生息する植物だ。もともとは氷河期に平地に生息していた植物が、地球が暖かくなるにつれてその植物たちはより高山へ、そして北へと移動していって今に至っている。

つまり北海道の低山は標高が低いのに高山植物が生息しているので、言うならば氷河期時代の大地を体験をしているようなものなのだ。

ずっと来てみたかった樽前山の登山口。
否が応でも口元がニンマリする。

この日の気温は9度。
思った以上に寒いスタートになった。
僕は北海道の素敵な仲間と共にフィールドへ足を踏み入れた。思いは快晴の絶景だったのだけど、最近の僕は雨男に変わってしまったんじゃないかというくらい山に入る日は天候があまり良くない。多分に漏れず今回も霧と雨…。目の前に現れる景色は10分単位で変わり、気づくと目を奪われるような火山性の景色が現れた。

歩き始めてすぐに北海道ならではの植物「エゾイソツツジ」が迎えてくれた

標高1000m以下とは思えない景色を歩く。
これだけで心の中はワクワクざわめき始めた。

さらに少し進むともう高山植物「イワヒゲ」が現れる。
これは本州では似たのを2,000m位で見た気がする。

あいにくの天気も、この違う惑星を歩いているかのような景色を見ると
気分が上がってくる。
時々鼻をつく硫黄の香りや険しい表情なのに実際はなだらかな斜面は、この山ならではのウィルダネスのあり方なのだろう。ゴールに近づくにつれて現れる原生の森は、この上ない安心感を味わうことが出来た。天気にも負けず、素敵な仲間と共に全身でこの山の恵みを感じることができた気がする。

6月下旬でもまだ残雪があった。
ここは間違いなくスノーシューでも面白いフィールドだろう。

広大過ぎるフィールドは、低山であることを思わず忘れてしまう。
下山後、冷え切った体に活力をくれた火傷しそうなほど熱い味噌ラーメンに、味噌をつけた身欠きニシンと一緒に流し込んだ北海道産の日本酒は、この日を締めくくるのには最高のラインナップだった。

炙った身欠きニシンを肴に味わう北海道産の日本酒は、想像を超える至福な時間だ。
タイムトラベルを楽しみ、そしてまた通わないといけないエリアが増えた1泊2日でした。

Photo by Nakamura / Hasebe


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長谷部 雅一 Masakazu Hasebe

アウトドアプロデューサー / ネイチャーインタープリター

1977年4月5日生まれ。埼玉県出身。有限会社ビーネイチャー取締役
2000年から2001年の世紀をまたぐ時期に丸一年をかけての世界一周の旅をする。

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この記事へのコメント

2018.07.15 16:09
高山植物は素敵です。
ほな
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