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第55話 ドリップ、始めませんか(淹れ方編)

  • 2018.05.14
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黒田 悟志



今回はペーパードリップの美味しい淹れ方を、僕なりの視点でご紹介したいと思います!
まずはドリップ前の予備知識から。
[湯の温度のこと]
もしも美味しく淹れるポイントを一言で言うとしたら、『熱湯NG』だと思っています。熱ければ熱いほど美味しくなると思っている人が結構多いのですが、実はそうじゃないんです。沸騰直後は熱過ぎて、出なくていいはずのエグ味や雑味が抽出されてしまい、香りも立ちにくくなります。考え方は諸説ありますが90℃前後、少なくともグラグラした感じが鎮まってからがオススメです。
[湯の掛け方のこと]
コーヒー粉に湯を掛ける時、多くの人は円を描いて回し入れませんか?僕のオススメは、最初に中心から落とし始め、螺旋を描きながら徐々に外側へ広げていく方法♪小さな渦を描くイメージですね。ドリッパーは逆三角形なのでコーヒー粉の層は中央が一番厚く、外側ほど薄く(少なく)なっているため、円を描くだけでは粉のボリュームゾーンを避けてしまう結果に。なので『始まりはいつも中心から』拡げるようにしてみてください。また同じ理由で粉の一番端(外側1cmくらい)は湯を掛けない=『端まで掛けない』も大事なキーワードです。
[ドリップ~蒸らしと抽出の2ステップ]
ではドリップしてみましょう。初めに“蒸らし”を行います。蒸らしとはコーヒー粉全体を湿らせ、成分が溶け出し易いように準備を整えること。だから蒸らしの時に必要以上の湯を入れ過ぎると、準備不足のドリップが進んでしまいちょっと勿体ない気がします。『蒸らしの湯量はポタポタ垂れる分だけ』で充分です。そこから30秒程蒸らしの時間を置いたら、いよいよ抽出本番。数回に分けて注ぎ足しながら、目標の量までドリップします。
ドリップ中は湯を『最後まで落とし切らない』ようにすると良いと思います。水位がおよそ半分くらいになったら注ぎ足す感じでしょうか。そして最後も湯を落とし切らさないうちにドリッパーを引き上げます。それには二つの理由があります。一つは嫌な味わいを避けるため。コーヒー粉が新鮮だとドリップ中に粉が膨らんで泡を生じますが、その泡にはエグ味や雑味が集まってくると言われています。湯を落とし切る前に抽出を止めるのは、それらが混ざるのを避ける工夫と言えます。
もう一つの理由は、目標の抽出量でピタッと止めるため。ドリップ終盤のコーヒーは味の薄い出がらしのような状態ですが(知ってました?)、それを勿体ないと感じて最後まで落とし切る人が多いです。でも濃度がバラつくだけですから、むしろその方が勿体ないかも。粉の量はメジャースプーンで計っていると思うので、粉に応じて抽出量も一定にしてみてください。美味しく仕上がる成功率が上がりますよ♪
[いつも同じ味を作る難しさ]
と、ここまで語っておいて何ですが、コーヒーの好みは人それぞれ。自分の一番好きな味わいを求めて、どうぞ自由に淹れてみてください!(笑) もしも熱々の湯で淹れたコーヒーが一番美味しいと感じたなら、『熱湯NG』さえ関係ないです!ただしどんな淹れ方であっても『いつも同じに淹れる』ことは大事なポイント。ペーパードリップは僅かな淹れ方の違いでも味わいが変化しやすい抽出方法なので、いつも美味しい=いつも一定の淹れ方をしている、のは間違いないです。

自分にとっての美味しい淹れ方を見つけられたなら、それは幸せを見つけたのと同じ意味かもしれません。


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黒田 悟志 Satoshi Kuroda

Day Drip Company 代表

スペシャルティコーヒーと呼ばれる良質なコーヒーの世界。その魅力を伝える為に、勤めていた自家焙煎店から独立し、独自のブランド【Day Drip Coffee】を立ち上げました。

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