第109話 カヤヌマンからの取材

  • 2020.08.18
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店を開業して間もないある日のこと。何の前触れもなく、突然彼はやって来ました。知り合いのコーヒー焙煎店『カフェテナンゴ』の店主、栢沼(かやぬま)さんです。僕が開業したことを知り、仕事の合間にわざわざ駆け付けてくれたのでした。近頃SNSなどでは彼の活躍ぶりを目にしていましたが、最後に会ったのは昨年のSCAJ(コーヒー関連の展示会)の会場で、それ以来の再会です。まさか来てくれるとは思ってなかったので、彼が「こんちは~、Uber Eatsで~す!」と冗談を言いながら現れた時は、「ボク頼んでません!」と思ったほどです。
カフェテナンゴ店主の栢沼さん。面白くてマニアック。
彼はすぐ店に戻らなければならなかったようで、ひとしきり話した後、「良かったら今度ウチのYouTubeチャンネルで、お店を紹介させてください!」と言って去って行きました。彼は今コーヒーYouTuber『カヤヌマン』と称して、コーヒーを巡る様々なことを積極的に取り上げています。その時はまだオープンしたばかりで、宣伝のことを考える余裕もなかったのですが、つい先日再び来店されて、当店を紹介する為の動画を撮影してくれました。こんな風に取り上げてもらえるのは、ホントにありがたいですね!
まずはコーヒーの抽出から。レシピの話などしつつ。
撮影は、前半に僕のハンドドリップでオススメのコーヒーを味わって頂き、後半はカヤヌマンからの10の質問に答える、というものです。まずは先に店舗の外観と導入部の動画を撮るとのことで、店の前で自撮りを始めました。その間に僕はドリップの準備を進めます。導入部の撮影を終えると、いよいよ本番。彼が店に入ってくるところからラストまで一気に撮影です。さすがに緊張感が増してきます。ドリップの手元が震えなければ良いのだけど。
淹れてます。手が震えなくて良かった~!
そして撮影開始。豆は東ティモールをセレクトしました。このコラムでも何度か取り上げている僕のお気に入りで、透明感のある優しい味わいのコーヒーです。当店では中煎りの扱いですが、イマドキの店だったら「浅めの深煎り」と言われそうな焙煎度合で仕上げています。煎り立ての豆を使えば泡が過激に膨らむ劇場型のドリップシーン(笑)となるのですが、そこは味わい優先。落ち着いた頃合いの豆をドリップしました。抽出後に少し時間が経つと感じられる甘味があるのですが、それも指摘してくれて、さすがカヤヌマンです!
いろんな質問を頂きました。
後半はカヤヌマン10の質問です。事前に質問のメモも提示されたのですが、あえて見ないようにしてその場で答えました。「コーヒーとの出会い」や「店名に込められた意味」、「人生でもっとも感動したコーヒー」など、なかなか難しい質問が続き、戸惑いつつも何とか答えていきました。最後に追加の質問も一つ。でも10個目?実は聞きそびれた質問があったと後から発覚しました。それは「お店の最大のこだわりは?」という問いでした。そしてその答えはこのコラムで回答することになりました!
当店特製のサーターアンダギーもご紹介頂きました!
お店のこだわり…まあ強いて挙げれば「僕達」の店にしたことでしょうか。コロナ禍の偶然が重なって、奥さんと一緒に店づくりが出来、そこで奥さんの感性も意識的に取り込んだことですかね。そして結果論ですが、最大のこだわりとなったのはドアの塗装です(笑)…と、ここまで書いて今更ナンですが、僕は「こだわり」ってちょっとカッコ悪いと思っているんです(笑)こだわりって何かに固執して逃れられないような感じがして。じゃあ何がカッコいいのか?それは「こだわり」ではなく「深掘り」なんです。
何が昭和な店なのか?動画でチェックしてください(笑)
例えば、世間の常識に囚われず、ある一点を知的好奇心の赴くままにどこまでも掘っていくような感じ?ある日、掘り続けた先に突然視界が開けて、誰も見たことのない確信を突いた世界が姿を現す…なんて、もうシビれますねぇ。ちなみに、そういうつもりの店じゃないですよ!そこは呑気なもんです、ハイ。
撮影後のチェックをするカヤヌマン
カヤヌマン、ありがとうございました!
【カヤヌマンのコーヒー屋巡り】Day Drip Coffee
前編『抽出
後編『10の質問

この記事へのコメント

ほな

かやぬまンは黄色がお似合い。

ほな

笑顔が素敵です。

ほな

黄色がお似合いのお友達です。

ほな

いいお友達ですね。

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